2023年度ジェネプロ修了生であり、現在、動物応用科学科4年次の三澤 楓さん(獣医基礎看護学研究室所属)が、2023年度・2024年度に引き続き、北海道大学大学院獣医学研究院 野生動物学教室が主催となっている“「第3弾!世界のクマ研究最前線」若手研究者との共同研究”のテーマに採択され、研究費30万円を獲得しました。
3年連続で研究費獲得を達成! おめでとうございます!
今回の研究課題は「野生および飼育エゾヒグマにおける歯周病罹患状況とPorphyromonas gingivalis FimA線毛型の比較解析」。分かりやすく言うと、
「歯周病を罹っている野生と飼育のヒグマ、なんと飼育のヒグマの方が口の中の状態が悪いことが判明! なぜ?! 感染した歯周病原菌に違いがあるのか?! よし、調べてみよう!」
です。
研究1年目は、まだ実家から離れたことのない女子学生・三澤さんが、歯周病の症状が見られる野生ヒグマを探しに、北海道の野外調査に参加。
2年目は、その野生ヒグマがヒトの歯周病原菌に感染しているのかを調査。
そして3年目となる今年はより深く、5種類ある線毛タイプのうち、どのタイプに感染しているのかを調査するため、獲得した研究費を使って、調査に必要な装置(口腔細菌検出装置orcoa®)を購入しました。
ここに至るまで、三澤さん自身も相当な成長を遂げたようです。
1年目の野外調査では、ベテラン研究者の先生方から「危ないから離れて見てて」といわば“お客様扱い”だった三澤さんも、2年目では「あれやって!」「これやって!」「声が小さい!」など厳しく指導を受けながらも必死で食いつき、その努力が実り、今では“本物の”共同研究メンバーの一員として記録係という大役を任されるまでになりました。学内だけでなく、学外からも評価される人材にまでなったのです。
「色々やらせてもらえて、やっぱり研究は楽しい。」
その想いが溢れ、去年の3年次後期から大学院への進学を決意、最難関の壁だった(?)父親への説得も無事に乗り越え、今年7月に見事、大学院入試に合格しました!
重ねて、おめでとうございます!
今年度で5年目となる麻布出る杭の研究プロジェクト、“出る杭”たちは着実に力を付けて成長しています。 この“出る杭”たちの未来がどこまで続くのか、引き続き、成長を見守りたいと思います。
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