2023年度ジェネプロ修了生であり、現在、動物応用科学科3年次の三澤 楓さんが、昨年度に引き続き、“「第2弾!世界のクマ研究最前線」若手研究者との共同研究”のテーマに採択され、研究費30万円を獲得しました。
昨年度に続いて第2弾となる、この北海道大学大学院獣医学研究院 野生動物学教室との共同研究募集。2年連続で研究費を獲得したのは、なんと三澤さんだけ!
研究課題は「ヒト歯周病原性細菌がヒグマに感染し歯周病を発症させているのか?」です。
ジェネプロ修了後も継続して同じ研究を続けたいとの熱意で、引き続きヒグマの歯周病研究に取り組まれているとのこと。
続ける理由は、“ジェネプロでの経験が楽しかったから”。
ジェネプロ学生の特徴として、ジェネプロを通して研究の楽しさに目覚め、修了式(*1)でも「もっと続けたい!」と口を揃える学生が非常に多いのです。
昨年度この共同研究に採択された頃はまだ2年次で、学科の基礎教育系科目を終えて、これから本格的に専門科目の履修を始めたばかり。研究活動も未経験。
そもそもずっと実家暮らしだった三澤さんにとって、単身で北海道での野外調査に参加することは、相当勇気のいるものでした。
それでも積極的に調査に参加し、最終的には大人数の聴衆のいる学会で発表する機会も得て、本格的にクマの研究に没頭した経験を通じて、三澤さんの“出る杭”は確実に伸びていきました。
三澤さんの指導教員である島津 德人 教授(獣医学部 獣医保健看護学科長)は、次のように語ります。
「大切なのは、何かに興味を持つこと。自分で問題を提起し、解決する。その経験を今できること。」
まだ学部学生なので、今は点数のように数値化された成長でなくてもいい。それよりも、研究に対してとことん取り組むやる気があるかどうか。そのやる気があれば成り立つものだと、島津教授流の熱い教育魂を聞かせてくださいました。
三澤さんによると、「島津先生は、なんでもできちゃう方。教え方もとても丁寧。」とのこと。それに対し「やる気のある学生のために、必要な環境をなるべく整えるように努めている。」と返した島津教授との間に、固い信頼関係が伺えました。
三澤さんにとって研究活動2年目は、「生息地域によってヒグマの歯の咬み合わせに違いが見られるのか」、これらの結果から「ヒトとクマがこれまでどのように共生の道を歩んできたのか」を分析したいと、意気込みを聞かせてくださいました。
北海道大学大学院獣医学研究院 野生動物学教室との中間報告会でも、「是非そのまま進めてほしい」と激励をいただいたとのことで、研究意欲に拍車がかかりました。
同時に、相手に伝える力の向上を目指したいとのこと。論文の執筆や申請書類の作成に当たっては、“相手に伝える力”が必要不可欠であり、社会人になってからもずっと求められる力です。
島津教授も、「学部学生のうちに是非身に付けてほしい。」と指導に燃えています。 今年も三澤さんの成長から目が離せません。
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