食中毒細菌を食品から分離・培養して、抗体で検出してみよう

三宅司郎(食品衛生学)、大仲賢二(食品衛生学)

研究の背景

病原⼤腸菌やサルモネラ菌、カンピロバクターなどの細菌は、⾷中毒の主要な原因菌である。⾷品衛⽣学研究室では、これらの細菌を⾷品から実際に分離・培養して、得られた細菌の⾎清型を調べるとともに、表⾯プラズモン共鳴という光学現象を応⽤した細菌迅速検出⽤の抗体センサを開発している。

アプローチ

スーパーマーケットなどから⾷品を購⼊し、そこに潜む⾷中毒細菌を分離・培養し、菌を同定する。この実験によって、⾝近なスーパーにおける⾷中毒細菌の汚染実態を調査する。さらに、分離された細菌の⾎清型を抗⾎清や抗体センサで調べて、開発した抗体センサの有⽤性を実証する。

期待される結果

スーパーマーケットに並ぶ⾷品から⾷中毒細菌を分離することにより、その汚染実態を把握することができ、⾷品衛⽣学教育との相乗効果が期待される。さらに、開発した抗体センサの有⽤性を実証することで、これまでは個別に⼿作業で⾏っていた⾎清型別試験を⾃動化し、多数の⾎清型を⼀度に判定できるようになる。

現状とこれから

本研究に必要な技術は、すでに確⽴済みである。今後は、⾷中毒細菌のライブラリーを充実させ、⾷品衛⽣に資する抗体センサへの応⽤を進めていく予定である。

研究詳細PDF
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