ネコの⾒ている世界をみる

菊水健史(社会内分泌)、永澤美保(同調的共生)、高橋広樹(獣医眼科)、高木佐保(特別研究員)

研究の背景

ネコはイヌとならぶ伴侶動物です。近年の社会認知研究などで、ネコもヒトと上手にコミュニケーションを取ることができることがわかってきました。特に視線を用いたコミュニケーションはイヌと同様の側面もあり、また異なった側面も明らかになりつつあります。

ネコは世界をどのように⾒ているのでしょうか︖ヒトではアイトラッキングとういう手法を用いて、モニター上に映し出される画像のどこに注視しているかを明らかにする手法があります。イヌではそれを用いて、イヌが⾒ているものをあきらかにした研究も出てきました。そこで今回はネコを対象に、ネコのみているものを明らかにしてみたいと思います。

アプローチ

実験にはTobii社のアイトラッキングシステムを用いて⾏います。
そのためには、モニターの前でネコが静止して、画面を注視する必要があります。そのため、まずはネコを膝に抱いて、数分間じっとさせてみるトレーニングから開始します。このトレーニングがうまくいかない場合、計測実験には移⾏できません。
実験はかなりチャレンジングです︕失敗にもめげない学⽣さんを募集します。

期待される結果

ネコの視線計測はおそらく世界初になるでしょう。ネコの写真、ヒトの顔をみているのか、顔を⾒るとして、どのパーツに注視しているのか、などが明らかになります。さらに飼い主さんと⾒知らぬ⼈の⽐較ができると、どこを⾒て⾒分けているのか、も解明できます。
また学⽣さんは最新の映像解析装置の操作やデータ解析の技術が獲得できます。

現状とこれから

本実験はできるだけ⾃宅におとなしいネコを飼っている⽅に参加いただき、そのネコを⾃宅にてトレーニングしてもらうことになると思います。トレーニングが終わった後、大学に連れてきてもらって実験します。現在はまだトレーニングも開始しておりませんので、そこから一緒にやることになります。

ものすごいチャレンジングなテーマ、よっしゃと思う⽅、是非どうぞよろしくおねがいします︕

研究詳細PDF
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