野生動物を対象とした集団遺伝学

田中和明(動物遺伝情報)、戸張靖子(小鳥の歌の科学)

研究プロジェクトの概要

A島とB島に分布しているある野生動物種Xの保全について考えてみましょう。A島ではXの個体数が減少し絶滅が心配されています。これに対してB島ではXの個体数が増えています。この時、A島に生息しているXを保全する必要があるでしょうか?またB島で増えすぎた個体を捕獲してA島に放つことでA島の個体数を増加させてよいでしょうか?

この問題を科学的に解決するためには個体群内の遺伝的多様性を測定しなくてはなりません。このような遺伝的多様性を扱うための基礎となるのが集団遺伝学です。

このプロジェクトでは、野生動物の遺伝的多様性の保全につながる集団遺伝学を学習しながら、ニホンジカやニホンカモシカなのどの遺伝子マーカーの調査を行います。またこの分野が活用されている実例を理解するために、国立科学博物館(上野)の常設展示を用いた学習を予定しています。

求める学生像

算数の割合に関する単元:(割合・比べる量・もとにする量の意味と求め方)に関して極端な苦手意識を持っていないこと。

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