研究プロジェクト2021

都市近郊の植物の多様性を探る

新田梢(植物生態学)、片平浩孝(保全生物学)、髙田久美子(気候システム学)

研究の背景

近年の環境課題の一つに、「生物多様性の喪失」があります。私たちは自然から様々な恩恵を受けて日々暮らしおり、衣食住といった生活の基盤だけでなく文化的豊かさのためにも、持続的な付き合いを考えていかねばなりません。

神奈川県や東京都では、河畔や谷戸地形・丘陵地に緑地が点在し、希少な動植物の逃避地となるだけでなく、自然を身近に感じられる憩いの場所として人々に利用されてきました。一方、その重要性が満足に把握されないまま開発が進み、出現種数の減少や外来種侵入など、さまざな問題が放置され続けています。

アプローチ

大学近郊(相模原市周辺など)に残る緑地の植物の多様性を調べます。フィールドワークとデータ解析から、植物相の把握や多様性評価を実施し、都市における緑地管理へのフィードバックを目指します。時期やテーマに応じて、植物以外の生物調査や遺伝子解析も行う場合があります。

期待される結果

  • 緑地の「見える化」&豊かな植物相の再発見
    意外なことに、地域の植生は未だ解明されていない部分があります。このプロジェクトを通じて、生物多様性という、身近な「生態系サービス」の基盤を明らかにします 。
  • 都市近郊にある自然環境の価値を総合的に評価
    地形や気候との関係など、地域の自然環境の価値について総合的に検討します。短期的視野だけでなく、地球規模での長期的な視点からも、都市の緑地との付き合いを理解することができます。

現状とこれから

これまでの都市圏を対象とした生物多様性の研究では、武蔵野台地から多摩丘陵の地域の林を対象とした研究が多かったようです。本プロジェクトでは、可能であれば、より広範かつさまざな緑地の環境を明らかにしていきます。学生のみなさんは、野外でのフィールドワークを通して、基礎的な調査技術、植物を中心とした野生生物・自然環境の基礎知識などを習得していきます。

募集について

募集人数:2名程度
求める学生像: 野外調査に積極的に参加できる人

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